日記 020 プログレはギリシャ 日記 2023.11.082023.11.23 プログレをきいていたの、今朝。ピンクフロイドの狂気です。おれはプログレ好きだと公言していた時期もあったけど、実際にすきなのはピンクフロイドとイエスだけだった。いわゆる5大プログレとかもきいていたけれど、結局今になってきいているのはその二つ。すきなんだよなあ、プログレ。というかピンクフロイド。イエスはイエスでまた思うところが色々あるけれど、ひとまずピンクフロイドのはなしをしよう。突然だけど、ギリシャってすげーよな。あの文明は間違いなくひとつの人間のライフスタイルとして確立されたものであって、彼らが考えていたことは真理というか、現代にも通用する人間の本質(そんなものは一生わからないけど)だったんだろうな。今と同じように生活があり、悩みがあり、がんばって生きていたんだ。ある種のメタバース的なものも感じる。地球がもう一個あって、そこにいまでもギリシャがある、って言われても違和感がないような、そんな感じ。で、思ったんだけど、プログレはギリシャなんだ。アリストテレスはぜんぶ考えていたし、ぜんぶ理解しようとしていたし、ぜんぶ生きていた。でも衰退するんだ、何故だかは知らない。プログレも音楽のことを必死に考えて、ぜんぶ理解しようとして生まれたんだ。なぜプログレが商業的にヒットしたかはわからないし、まあいろんな時代背景とかタイミングとかが重なった偶然かもしれないけれど、プログレはぜんぶだ。でも衰退してしまった、急速に。でも、人間ってそういうものなんだよな。いっときの全盛期というか、行きついてしまった、なにか不変の場所に。そういう意味でプログレとギリシャは同じだなあ、なんて考えてたの。ピンクフロイドの狂気は、テーマはもちろんギリシャ人だって考えていたことと同じだ。文化が、さまざまなバックボーンと、人の努力と、奇跡によって花開いた瞬間だったんだ。でも、ギリシャ同様それは散る。そして、歴史に刻まれる。2023年のいま、70年代の音楽をきいていて、それでもなおプログレッシブだと感じるのは、おれたちがギリシャ文明にたいして感じる畏敬と変わらない。人間のなした、のこした、遺産なんだ。