日記 026 おすすめという色眼鏡 日記 2023.11.172023.11.23 人からおすすめされた音楽って、どうも気が引けますよね。おれはある時期、一人の友達と一生ファミレスで政治だの芸術だの思想だのについて、わかってもない頭で、延々と語りあっていたんだけど、そのとき、結構音楽をおすすめしたりされたりみたいな機会があったんですよ。でも結局おすすめされた音楽はどっちも聞いてなくて、お前まだ聞いてねーの?みたいな感じだった。でも、人からおすすめされた音楽って、きけねーよな。まずそも、聴いている音楽で人はだいたいわかる。趣味・嗜好など、いわばフェチをさらけ出しているようで、自分の好き、という感性はこれです、これにちかいです、という具体例を出してきているのだ。だから、喜んでおすすめを教える人って、ちょっと露出趣味に近いんじゃないとか思う。まぁ、その友達は軽々しく人におすすめするような人じゃあなかったけど、おれは全裸ロングコートでバシバシと脱いでいたわけ。まあいいや。で、おすすめされた音楽をきいて、きっと自分の抱いている、そのおすすめしてくれた人像みたいのと、ちょっとズレてたら、嫌なんだろう。その人を加味して、その人の感性を考えながら、その人と一緒に聞かなきゃいけないわけだ。それって、すげー億劫だしな。だし、音楽ってピュアにたのしみたいから、でもなんかやらしい耳できいちゃうんだよな、おすすめされると。色眼鏡を強制的にかけさせられちゃうというか、色鼓膜を強制的に張っちゃうというか、ね。でも、おれはおすすめされたらしっかり聞いたほうがいいとおもいます、それはそうだけど、せっかくおすすめしてさらけ出してくれたわけなんだから、もっとその人のことを知りたいとおもうためにも、聞くべきです。でも、結構それでがっかりしてきたよね、人生、おすすめよかったことってあんまりないよね、なんて、色眼鏡をかけてんのは自分のほうからだったりしてね。