日記 051 レッチリと青春

ああ麗しき青春よ、高校生活よ。高校生活を青春と言わずとしてなにが青春か。大学は青春じゃないと思うんだよなあ、まあ個人的な体験に基づく経験論なんですが。で、高校生活よ、あのときおれは軽音部に入っていたなあ。なつかしいなあ、ところで懐古録というのは得てして自分の情緒を冗長に語ってしまうものなのね、なんて満点小笑をとって、おれの青春語りが始まる。それにはBGMが必要だ。BGMはもちろんレッチリ。ダニカルフォルニアとか、スカーテッシュとかだといいね。さて、おれの青春なんですが、そりゃあ青春に後悔はつきものというか、やり残したことだらけだなあと、ふと思う。でもやり残したことを嘆くのはナンセンス無意味なので、むしろやりたかったなあとか、こうしてれば、とか、こういうこともあったかもしれない、とかそういうことを考えるほうがだいぶ好きだ、おれは。もっと遊んでいれば、社交的であれば、ポジショニングに気を付けていれば・・・などと後悔や失敗は山ほど出てくるわけですが、ここはひとつ、レッチリにまつわる後悔青春話をしようと思う。時はおれが高2のとき、なんかおれたち軽音部は全然他校とも交流しないし、対バンとか箱借りてなんかやるとかそういうやる気のない軽音部だったわけ。そんなところにふと、バンドリーダーの彼が他校との合同ライブなる企画を持ち込み、当時のおれは部活動に重きを置くのではなく、いかに人生を楽に過ごしていけるか考え耽っていたので、どうでもよかったので、ふたつ返事でいいよ、なんつってそのライブをやることになったわけ。で、当時のおれたちのバンドはレッチリのコピーバンドといっても過言じゃないくらいレッチリやってたの。で、肝心のライブで、なにやる?、ってなったとき、もちろんレッチリからしか曲はでないんだけど、なんかスカーテッシュすることになったんだよな。すげー覚えてる。で、ライブ当日よ。そこにはなんか知らないコミュニティがあった。キラキラしているガールズバンド、変なヌシみたいなアロハシャツの男、社交的な方々の集い。われわれ日陰ものにとって、こういった場では決まってカチコチになってしまうわけで、隅でジッとしてたんだよね。こわいんだよなあ。ひと。なんて思いながら出番になって演奏すると、もうカチコチでへたっぴで、そのときおれは、すごく痛感した、これは恥だ、って。ここに来るべきではなかった、空気の読めない異物だおれは、恥でしかない、申し訳ない、はやく逃げたい!その一心で走るベースをブリブリ弾いていたってわけ。今朝、ふとレッチリをきいていたらこんな話を想起しましたよ、ってだけ。でもさあ、もしおれたちが社交的だったら、とか考えちゃうよね。でも後悔後に立たずだか役に立たずだか知らんけど、これでいいんだよ、青春。失敗して、恥かいて、たまに紅潮して、これが青春だよなあ、自然と体も火照る。青春よ、わが青春よ、永遠なれ。

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